連続する整数の積
次の条件を満たす整数を小さい方から順に5つ答えなさい。
- \(N=1\times2\times3\times \dots \times49\times50\)のように1から50までの積で表される整数Nは、2で何回割り切れることができるか。
- \(N=1\times2\times3\times \dots \times49\times50\)のように1から50までの積で表される整数Nは、末尾から何個の0が並ぶか求めなさい。
たとえば、\(1025000\)という数は末尾からならぶ0の個数は3個である。 - \(N=1\times2\times3\times \dots (n-1) \times n\)が\(3^6\)で割り切れるような最小の\(n\)を求めなさい。
- \(N=1\times2\times3\times \dots \times49\times50\)のように1から50までの積で表される整数Nは、8で何回割り切れることができるか。
- 素因数分解を利用して調べる。
- \(N=2^p \times 3^q \times 5^r・・・\)のとき、\(N\)は\(2\)で\(p\)回割り切れる。
- \(N=1\times2\times3\times \dots \times49\times50\)のように1から50までの積で表される整数Nは、2で何回割り切れることができるか。
- \(N=1\times2\times3\times \dots \times49\times50\)のように1から50までの積で表される整数Nは、末尾から何個の0が並ぶか求めなさい。
- \(N=1\times2\times3\times \dots (n-1) \times n\)が\(3^6\)で割り切れるような最小の\(n\)を求めなさい。
- \(N=1\times2\times3\times \dots \times49\times50\)のように1から50までの積で表される整数Nは、8で何回割り切れることができるか。
すべてを素因数分解するわけにはいかないので、\(2\)の因数\((\times2)\)が何個あるか調べる。
\(2^1=2\)の倍数 ➡ \(50÷2=25\)個
\(2^2=4\)の倍数 ➡ \(50÷4=12\)個・・・\(2^2\)は\(2^1\)より\((\times2)\)が1つ多いのでその分、個数を足す。
\(2^3=8\)の倍数 ➡ \(50÷8=6\)個・・・\(2^3\)は\(2^2\)より\((\times2)\)が1つ多いのでその分、個数を足す。
\(2^4=16\)の倍数 ➡ \(50÷16=3\)個・・・以下同じ
\(2^8=32\)の倍数 ➡ \(50÷32=1\)個
【イメージ】
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | … | |
\(2^1\) | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | … | |||||||||||||||
\(2^2\) | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | … | |||||||||||||||||||||||
\(2^3\) | 1 | 1 | 1 | … | |||||||||||||||||||||||||||
… | … |
よって2の因数は\(25+12+6+3+1=47\)個
\(47回 \)
例えば12に対して末尾に0が1つ付いた120は\(12\times10\)であり、0が2つ付いた1200は\(12\times10^2\)である。
つまり、\((\times10)\)をするたびに末尾に\(0\)が増える。
ここで\(10=2\times5\)であることに注意する。小さい方から順に数を並べた積の中には、\((\times2)\)の方が多く\((\times5)\)の方が少ない。
\((\times2)\)が十分多いと考えることができるので、\((\times5)\)の個数によって\((\times10)\)の個数が決まる。
\(5^1=5\)の倍数 ➡ \(50÷5=10\)個
\(5^2=25\)の倍数 ➡ \(50÷25=2\)個
よって5の因数は\(10+2=12\)個であり、これが\((\times10)\)の個数であり、末尾から並ぶ0の個数である。
\(12個 \)
3の因数が6個出てくれば良い。
n=3のとき、(Nに含まれる3の因数)=1個
n=6のとき、(Nに含まれる3の因数)=2個
n=9のとき、(Nに含まれる3の因数)=4個・・・\(9=3^2\)のため
n=12のとき、(Nに含まれる3の因数)=5個
n=15のとき、(Nに含まれる3の因数)=6個
よって
\(n=15 \)
①の問題のように\((\times8)\)の個数を考えても合わない。なぜなら、\(8=2^3\)であり\(8\)は\(2\)の因数でできているからである。
Nの中に\(2\)の因数は47個(\(N=2^{47}\times \dots \))、これを\(2^3\)で割っていくので
\(47 \div 3 =15 \dots 2\)、よって15回割り切れる。
\(15回 \)
コメント